映画と家の日記 その他②

月曜日

家に帰ったらORGASMの6号とKさんからDVDが届いていて気分が上がる。特にKさんのDVDがすごくて、ジョナサン・デミの『メルビンとハワード』が入っていた。10年ぐらい探していて駄目元でお願いしたのだけど、本当に嬉しい。

早速、『メルビンとハワード』を見てみるが決して面白くなかったわけじゃないがなんか掴み所がない。メルビンの人生を10年ぐらいでのスパンで描いているが、演出に浮き沈みがなくてどこか平坦だ。本当に淡々と時間だけが流れていく感じがあって、ハワードとの再会も感傷的ではない。アルトマンの映画のような人々の営みを等しく切り取っている感じがあった。

夜にまたオンライン香味庵に行って少しお話する。珍しく関西の方のTさんがいらしていた。

 

火曜日

家に帰って昨日に引き続きKさんからのDVDで『探偵・マイク・ハマー俺が掟だ』を見る。冒頭のアヴァンタイトルから007シリーズのパチモンを見ているようだった。アクションは盛りだくさんで、女優たちは脱ぎまくる。ストーリーもよく分からず、バカげた描写ばかりだが、アクションとエロがあればいいじゃないかと大らかな気分になる。

夜になってまたオンライン香味庵に行った。さすがに飽きていて、ほとんどナマニクさんのスペースを聞いていた。終了間際になってQさんが来て、Qさんを囲んで3時ぐらいまで喋る。なんか今回の香味庵で東京のシネフィルの方と仲良くなれたかもしれず、それが嬉しかった。

 

水曜日

山形ドキュメンタリー映画祭の最終日ということで、またしてもオンライン香味庵に行った。賑わっていたけれど、結局Tさんやいつものメンツと少し話して解散する。今回の山形の思い出は当たり前だけどオンライン香味庵だけだった。

 

木曜日

家に帰って、明日見る予定の『キャンディマン』に備えて、U-NEXTで1992年版の『キャンディマン』を見る。キャンディマンを5回鏡の前で言ったら、キャンディマンが出てくるという都市伝説の話。キャンディマンと5回言う場面は決定的瞬間らしくワンカットで撮らている。映画はどんどん幻想的になっていって、最終的に時代まで遡ってしまう。それでも、トンデモな展開だと思わないのは映画がある種の寓話として出来ているからかもしれない。ヒロインのヴァージニア・マドセンが魅力的で後で調べたらマイケル・マドセンの妹らしい。『ホットスポット』や『スラムダンス』と自分の好きな映画にばかり出ていた。

いつものように寝る前にスペースをやって、あまり喋ったことのなかった人と喋ることが出来てなんか新鮮だった。

 

金曜日

ニア・ダコスタ版の『キャンディマン』をTOHOシネマズ梅田で見る。1作目の続編でありリメイクでもあると思う。1作目と同じようにキャンディマンの都市伝説に取り憑かれる主人公がいて、自分自身がキャンディマンとなってしまう悲劇的な話で、怖いというよりどこか不憫な気持ちになった。それだけに最後の復讐劇はカタルシスがあって、最後のパトカーの中から捉えたキャンディマンの殺戮シーンがあまりにかっこよくて、余韻がすごい。

続いてサイレントコメディの『初陣ハリー』をPlanet+1で見る。正直、ハリー・ラングドンの顔しか印象に残っておらず、やはりあの能面のような顔は何度見ても面白いというより怖い。最後に出てくる赤ん坊の姿をしたハリー・ラングドンも不気味でしかなかった。

家に帰って、ひさしぶりにスペースをせずにU-NEXTで『ブラッド&ワイン』を見てから寝る。ゆるい90年代の犯罪映画という感じでなかなか良かった。

 

土曜日

髪を切りに行ったらお金が足りなくて近くのATMで降ろしたら手数料を取られる。それから順番を待つこともなく髪を切り終える。

昨日に続けて2回目の『キャンディマン』をTOHOシネマズ西宮OSで見る。かなり集中して見ることができて、色んな辻褄が見えて話がまるっと入ってきた。何度見ても最後のパトカーからのキャンディマン復活のくだりは痺れる。

寝る前にまたスペースをやったらMさんが来てお話する。とても物腰の柔らかい印象で、映画のことや生活のことを話した。