2023年のベスト

今年のベストです。

 

山内大輔『ものの怪病院』(1月15日@シネ・リーブル梅田)

マイク・ダイアナ『BLOOD BROTHERS』(3月31日@Pop! Pizza)

ベン・アフレックAIR/エア』(4月7日@MOVIXあまがさき)

安達勇貴『優しさのすべて』(4月21日@元町映画館)

ポール・シュレイダー『カード・カウンター』(6月18日@シネ・リーブル梅田)

リチャード・リンクレイター『バーナデッド ママは行方不明』(9月25日@MOVIXあまがさき)

蕭美玲『平行世界』(10月8日@フォーラム山形)

曽利文彦『ピンポン』(10月30日@パルシネマしんこうえん)

アラン・アーキン『殺人狂想曲』(11月22日@Blu-Ray

ニック・パランボ『マーダー・セット・ピーセス』(12月9日@新文芸坐

 

少しだけ理由を書きます。

・『ものの怪病院』…今年になってピンク映画を少しずつ見始めた。その中でもなぜか心に残っているので入れておく。高橋洋黒沢清を意識しているであろう不思議なピンク映画。

・『AIR/エア』…『AIR/エア』、『カード・カウンター』、『バーナデッド ママは行方不明』は新作のベストで入れた。

・『BLOOD BROTHERS』…マイク・ダイアナが家族で作ったスラッシャー映画。笑いながら演じるスプラッターシーン、バレるの前提で作った血と内臓、弾けないギターで作ったBGMなどゆるい作りが最高。ほっこりした。

・『優しさのすべて』…今年、元町映画館でインディペンデント映画(?)を見ることが多かった。『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』など人にとって特別になる映画もあると思うが、個人的にはこの映画をあげたい。見るだけでシネフィルが作ったと分かる自主映画は今では珍しいような気がするのでこちらにした。

・『平行世界』…今年は山形ドキュメンタリー映画祭に十年ぶりに行った。めちゃくちゃ楽しかったので記念に1本あげる。

・『ピンポン』…世代というのもあるが、何度見てもぶっ刺さる名作。ヒーローのくだりの意味がやっと分かった。

・『殺人狂想曲』…今年はアラン・アーキンウィリアム・フリードキンバート・ヤングが亡くなった年というのが個人的に大きい。色々見返したが、その中でもこの映画は特に面白かったのであげておく。アラン・アーキンの唯一の監督作。

・『マーダー・セット・ピーセス』…オリヴァー・リードに似た殺人鬼がひたすら女子供かまわず殺しまくる映画。『悪魔のいけにえ』を更新しようとする気概を感じた。

 

良いお年を。

20230620

6月14日(水)

日記を書く。基本的に1週間の出来事を1回で一気に書いている。もっと、頻繁に振り返ってもいいかもしれない。どんどん、味気なくなってきている。

ブライアン・ユズナの『デンティスト』を日本語吹き替え版で見る。ブライアン・ユズナスチュアート・ゴードンの弟子(?)ぐらいの認識しかない。割と見てるのに、全く思い入れがない。だけど、今回の『デンティスト』は、そこそこ面白かった。生理的嫌悪に訴えかけるような歯の痛みがねちっこく描かれていた。続編の『キラー・デンティスト』も持っているので見てみようと思う。

 

6月15日(木)

ハーモニー・コリンが見たくなって、家で『ビーチバム』を見る。なぜかミュージックビデオを見ているような気分になった。劇場公開の時に一緒に見たT君の感想が「睡眠薬を飲んで、感情の起伏がなくなった感じ」というのを思い出す。

寝る前に自分の日記を一気に読み直す。Twitterに書いてすぐに消したが、なぜか泣いてしまった。自分という人間が少しでも客観的に浮かび上がったからか。ほんと、どん底の時に書いていた。就活の話ばかり書いているが、誰が読みたいんだよ。赤裸々すぎる。日記だと自分が今までに会った人のことばかり書かれていて、意外と人のことが好きなんだなとか。色々なことを思った。

 

6月16日(金)

U-NEXTで『希望の灯り』というドイツ映画を見る。めちゃくちゃ良かった。このちょっとしたことで、日常が楽しくなる感じものすごく分かる。人を好きになるとか、本当にちょっとしたことで、何もかもが好転することがたまにある。職場の人との何気ないやりとりなど、日常にちょっとした喜びを見出すだけでいいのだ。ちょっとしたこで日常は楽しくなってくる。

 

6月17日(土)

職場で健康診断があった。初めてバリウムを飲んで変な台に乗ってぐるぐる回る。

家に帰って、元町映画館で『凪の憂鬱』を見に行く。正直に言うと、佐々木詩音君が出てくるまでうつらうつらしたりしていたが、こういう手作り感溢れる自主映画を見るのが最近楽しい。映画を作ることを楽しそうに撮っていたのが一番良かった。

 

6月18日(日)

今週も終了。

疲れているのに、ポール・シュレイダーの『カード・カウンター』を見る。

こういうものの方が自分は映画より好きなんだと思う。なぜかグッときたのが、最後で主人公は自分から選んだように見えて、実は相手に選ばれているというくだり。『魂のゆくえ』でもあったが、最後にアマンダ・セイフライドが訪ねてくることによってイーサン・ホークは救われる。この映画だと、最後にタイ・シェリダンを救ったように見えて実は違う。肝心なことは自分ではなく向こうが選んでいるというのがすごく任侠映画っぽいし、不可抗力な感じがとても身につまされるのだ。

 

6月19日(月)

朝早めに起きてすき家にベーコンエッグ定食を食べに行く。卵を頼んで卵かけご飯にベーコンエッグを乗せて食べたら美味しかった。

それから、Planet+1に『サリヴァンの旅』を見に行く。金持ちが冷やかしに貧乏を体験する、というジョン・ランディスの『大逆転』のようなあらすじで、最終的にガチでヤバい目にあって肝を冷やしてヒューマニズム(?)に目覚めるというオチ。自分には、それでもぬるい映画のような気がして全然面白くなかった。

続けてTOHOシネマズ梅田で『テリファー 終わらない惨劇』を見る。結構、前半はうつらうつらしてしまったが、思ったより面白かった。容赦なく人がぐちゃぐちゃになっていくのが良かった。

 

6月20日(火)

今日もすき家にベーコンエッグ定食を食べに行った。

それから、すぐに家に帰ってひたすら寝ていた。休日になるとなんでこんなに眠いのだろう。

20230613

6月7日(水)

覚えてない。

 

6月8日(木)

覚えてない。

 

6月9日(金)

映画館に行こうと思って外に出るもどう考えても寝そうなので、丸亀製麺でうどんを食べて帰宅。

 

6月10日(土)

せっかくの土曜だし友達から教えてもらった恵愛という中華料理屋に初めて行ってネギラーメンを食べて帰宅。

 

6月11日(日)

今週も終わり。三宮に行ってkino cinema 神戸国際で『ミーガン』を見る。面白くなかった。予告を見ただけで分かりきっている展開のまま進んでいって記憶にも残らない映画だった。

シネ・リーブル神戸に移動して、『テリファー』を見ようかと思ったが、疲れていたので帰ることにする。家でブライアン・ユズナの『デンティスト』の日本語吹き替え版を10分だけ見て、そのまま寝る。

 

6月12日(月)

神戸映画資料館で『子どもの瞳を見つめて』を見る。

続けて三宮に移動してOSシネマズミント神戸で『怪物』を見る。見終わった後にあの田中裕子の台詞がすごく白々しいものに思えてくる

 

6月13日(火)

大阪ステーションシティシネマで『aftersun/アフターサン』を見る。Under Pressureの歌詞を始めて読んだが、それが一番感動した。

シネ・リーブル梅田で『逃げきれた夢』を見る。正直、退屈だった。淡々と光石研の日常を追い続けるカメラ。こういうオッサンいそうという光石研を否定も肯定もせずにそのまま描いている。退屈に決まっているが、退屈なオッサンを退屈なままに描いているのってこれ以上ない肯定なのでは、とも思えてくる。平賀との喫茶店での会話は時間が濃密になるがそれも一瞬だけで、これからも退屈な日常が待ってるのかなと思っていたら映画が終わった。平賀は光石研が100億分の1の可能性でも救い出してくれるんじゃないかと思って声をかけたのではないだろうか。

20230606

5月31日(水)

長文のメールを送る。

 

6月1日(木)

『ニル・バイ・マウス』を見ようとするが、15分経って寝そうになってのでやめる。

 

6月2日(金)

何か別の映画を見ようとして寝そうになってやめる。

 

6月3日(土)

木村卓司さんの上映会に行く。恒例のサイゼリアで打ち上げをする。

 

6月4日(日)

今週も終わり、Planet+1に『ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディー』を見に行く。大満足。『ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディー』とか見るとアメリカって夢があるのかな、と思ってしまう。夢ってなんだ。

 

6月5日(月)

大学時代の付き合いのある唯一の後輩であるW君と飲む。串カツを食べながら、最初から最後まで映画のことを延々と話した。

 

6月6日(火)

雨なので、引きこもって映画を見ていた。

ゲイリー・オールドマン『ニル・バイ・マウス』。大昔に見て衝撃を受けた記憶があるが、今見たら少し拍子抜けしてしまった。あまりに手垢のついたドラッグや暴力の表現というか。淀川長治が絶賛していた記憶があるが、本が手元にない。

金子由里奈『眠る虫』。アビチャッポンやデヴィッド・リンチを見ているようだった。「おじいちゃん死んだ」の台詞にすごいゾッとする。

金子由里奈『散歩する植物』。これもやんわりホラーだった。『ガーディアン 森は泣いている』を思い出した。

20230530

5月24日(水)

映画版の『リバース・エッジ』を見る。この90年代の感じは自分の中で岩井俊二青山真治が思い浮かんだ。そう思って青山真治の『Helpless』を見だしたらあまりに面白くて最後まで見てしまう。たむらまさきの決して決まりすぎないゆるやかなカメラが素晴らしくて、ワンショットワンシーンで撮られている場面が結構多い。

初めて気付いたのは、ドライブインのキッチンでおもむろにカメラが何もない空間に寄っていって止まるショットがあるが、『エクソシスト3』のあの有名なショットが元ではないだろうか。あまりに似ていて驚いてしまう。この何もない空間に寄っていくショットは四宮秀俊さんがカメラをやった佐藤央監督の『MISSING』でも似たような動きのショットがある。影響を辿っていくと源流にはやはり『エクソシスト3』があるような気がして、自分の中で発見だった。

 

5月25日(木)

何もしていない。

 

5月26日(金)

何もしていない。

 

5月27日(土)

伊藤高志監督の『零へ』を見に行こうと思ったが、明日早いのでやめておく。

 

5月28日(日)

今週も5連勤が終わって何か映画を見に行こうと思って調べたらパルシネマで『トニー滝谷』がフィルム上映されていたので見に行くことにする。とても良かった。一本調子で、ナレーションがありつつカメラが横移動し登場人物が出てきてというようなことを繰り返しやっていたが、そのリズムが心地良かった。特に西島秀俊の張り詰めた声はそれだけで聞いてられるような緊張感があった。

イッセー尾形が出てるからか『ヤンヤン 夏の思い出』が思い浮かんだ。『ヤンヤン 夏の思い出』のイッセー尾形は天使みたいだ。

 

5月29日(月)

伊藤高志監督の『零へ』を見るために京都へ行く。あいにくの雨だったが、楽しかった。

昼に着いてふや町映画タウンに半年ぶりぐらいに行く。『ニル・バイ・マウス』と『イグアナ』を借りて大森さんと2時間ぐらい話した。その中で聞いたことで、これはと思ったのがウィリアム・A・サイターの『Helen's Babies』という映画をヴィクトル・エリセは絶対に見ているということ。何の根拠もないが、映画だけ見ると『ミツバチのささやき』との一致があまりにも多いらしい。その自信は一体どこから来るんだというぐらい自信満々に言っていたので、確かめてもいいかもしれない。

続いて、京都みなみ会館で『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』をboidsound上映で見る。音のことに関してではないが、この映画の最後のショットに降る雪はきれいだ。ふんわりとゆっくりと降っている。映画の雪だと思う。

一応、ゼミ生だった伊藤高志監督の『零へ』を続けて見る。これを語る言葉が正直自分の中であまりない。が、良かった。ロマン・ポランスキーの『反撥』を思い出した。

 

5月30日(火)

部屋があまりに汚くて落ち着かないので、快活クラブにいって過ごす。

20230523

5月17日(水)

野田英季監督の『ふたりの傷跡』をシアターセブンで見る。野田は京都造形芸術大学の同期だ。空気を読まずにガチの感想を伝えてしまう。

 

5月18日(木)

ヴィーガンズ・ハム』をU-NEXTで見る。特に感想がない。疲れてるのか同じところで何度も寝てしまう。

 

5月19日(金)

何をしたか覚えてない。深夜に起きたらTwitterが乗っ取られかけていて、パスワードをなんとか変更して取り返す。

 

5月20日(土)

黒沢清の『DOOR3』を見ようとするが、完全に寝てしまって見れなかった。

 

5月21日(日)

5連勤が終わって、TOHOシネマズ西宮OSに『TAR』を見に行くが、寝てしまう。ほんとにハネケみたいだった。途中で出て三宮へ移動して、吉兵衛でカツ丼を食べてから元町映画館で『にわのすなば』を見る。正直に言うとよく分からず、ヴィレヴィレの方が好きだった。ヴィレヴィレも分からなかったのだが、今回はゆるい作りというか。思ったのは、これでセックスを描いたらピンク映画じゃないかということ。多分、どの映画でもそうかもしれないが。ヴィレヴィレをすごく見直したくなって京都まで見に行こうかなと少し思っているが、多分行けない。

 

5月22日(月)

めちゃくちゃ寝る。12時間以上寝たんじゃないだろうか。起きて大阪まで行ってPlanet+1で『捜索者』を見る。テクニカラーの褪色していないプリントだった。何度見てもジェフリー・ハンターとヴェラ・マイルズのくだりは好きだ。特にナタリー・ウッドが見つかってから、ついに他の人と結婚式を上げようとしているヴェラ・マイルズのところへ戻ってきて喧嘩するくだりを見ていると子供の頃にジブリを見ていたような気分になる。鮮明に覚えているのは、花婿と喧嘩になるジェフリー・ハンターを見つめるヴェラ・マイルズの顔にカメラがふいにパンして寄る。この自分のために戦っているジェフリー・ハンターを誰よりも応援し期待し子供のようになっている顔を見ると何とも言えない幸福感を感じる。映画が終わったらすぐに帰って早めに寝る。

 

5月23日(火)

今日もかなり寝る。黒沢清の『DOOR3』を何回も寝そうになりながら見る。

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5月10日(水)

元町映画館で『はだかのゆめ』を見る。二回見てストーリーらしきものがあることに気付いた。

 

5月11日(木)

家でぼーっとしていた。

 

5月12日(金)

寝て過ごす。

 

5月13日(土)

髪を切って夏服を買う。

 

5月14日(日)

神戸映画資料館高橋伴明特集の『歓びの喘ぎ』を見る。正直に言うとついていけなかった。高橋伴明監督は大学の学科長で撮る映画は好きだった。だが、ピンク映画の監督作を初めて見て、ここまでエロ漫画みたいにやるのかと衝撃だった。他の見ていない作品も見ようと思う。

続けて、TOHOシネマズ西宮OSで『アルマゲドン・タイム』を見る。好きな場面や台詞はいっぱいあるものの、いまいちピンとこない。

 

5月15日(月)

神戸映画資料館で『DOOR』と『DOOR2』を見る。帰って黒沢清の『DOOR3』をU-NEXTで見直そうと思ったが、見れなかった。

 

5月16日(火)

関西に帰ってきているSさんと生まれたばかりのお子さんと高島屋でトンカツを食べる。とても和やかに喋って、最後にお子さんの頭に触らせてもらったら柔らかかった。