映画と家の日記 その他⑦

月曜日

家に帰って、休日分の日記を書く。自分でも呆れるほど映画しか見てない。そもそも楽しみがそれしかない。

飯を食べてから、『殺人兵器サンダーアーム 鋼鉄の報酬』を見る。ジョン・サクソン主演のB級アクション映画。テーマ曲が流れるオープニングだけやたらかっこいい。サンダーアームはちゃっちいグローブみたいなもので、それを付けると強くなるという設定が馬鹿馬鹿しい。内容は間延びしたアクション映画だが嫌いになれない。

 

水曜日

仕事が終わって北新地から中崎町に行って太陽の塔でT君と会う。2週間前に会ったばかりだが元気そうで、近況のことや映画や音楽の話をした。T君が教えてくれる音楽がとても良い。コアな人しか知らないような歌というよりも独り言のような音楽を教えてくれる。場所を変えて鳥貴族で飲みながら、ぶっちゃけ話をした。なんか打ち解けたように思う。

今日は映画以外でもとても楽しいことがあって、良い一日だった。T君にドリス・ウィッシュマンのDVDを借りたので見ようと思う。

夜にちょっとだけTさんと話して12月4日に京都に来るらしい。また飲もうと約束する。

 

木曜日

仕事の昼休憩にこつこつ見ていた『ユーロクライム!70年代イタリア犯罪アクション映画の世界』を見終わる。特に感想はなくてヘンリー・シルヴァが元気そうで良かったぐらい。空き時間にサブスクで、インタビューで構成されたドキュメンタリーとかをよく見ている。

仕事が終わって、T君から借りたドリス・ウィッシュマンの『Satan Was a Lady』を見る。T君も言っていたが、サムシング・ウィアード的な良さがある。本編ともほとんど絡まないのに途中で延々と楽器を演奏しているシーンがあったりとよく分からない。話もものすごく内輪の復讐劇だけで成り立っている。まさにちょっと変な映画。

続けてドリス・ウィッシュマンの『Let Me Die a Woman』。性転換手術のドキュメンタリーで、これはさすがに正視出来ないシーンがいくつかあった。基本的にインタビューで構成されていて、ほとんど何を言っているのか分からず終わってしまった。映画を見る上で英語力って大事だとつくづく思う。時々、再現ドラマのようなものがあって、それも性転換した人たちのセックスシーンだったりと、ものすごく個人的なものを見ているような気分になった。

 

金曜日

仕事が終わって、神戸の映画館でクロエ・ジャオの『エターナルズ』を見る。例の如く30分ぐらい眠ってしまったが面白かった。アート寄りかと思ったら普通にヒーローものとして楽しめた。エターナルズの面々で知ってる顔がいくつかあって、一番嬉しかったのが『ビッグ・シック』に出ていたクメイル・ナンジアニ。インド系の顔でも、ちゃんとヒーローとして様になっていた。話は結局のところ内ゲバみたいなものだけれど、ヒーロー同士の関係性がちゃんと描かれていたので違和感はなかった。

映画が終わったらみなみ会館の名作映画鑑賞会のチケットを取る。作品は『ウォーター・メロンマン』、『おかしな求婚』、『まだらキンセンカにあらわれるガンマ線の影響』。たくさん関東からもシネフィルが見に来るようで交流出来たらいいなと楽しみだ。

チケットを取っていたら遅れて、冒頭だけ上映がはじまっていた『ドーン・オブ・ザ・ビースト魔獣の森』を109シネマズHAT神戸で見る。こういうのが監督の趣味だけで出来ているようなホラー映画は好きだ。『死霊のはらわた』のようなストーリーに取ってつけたように怪物が出てくる。とても和んだ。ひさしぶりに落ち着いて映画が見れた。

家に帰って飯を食ってたまたま見つけた『ドラグネット・正義一直線』を見ながら寝落ちする。電気を点けっぱなしで寝てて4時ぐらいに起きて気がついて消してまた寝る。

 

土曜日

起きてとりあえず『ドラグネット・正義一直線』を最後まで見る。ダン・エンクロイドとトム・ハンクスの刑事もので、可もなく不可もなく。トム・ハンクスが若くてしゅっとしててかっこいい。

散髪に行って、自分の着ている服に油染みがあることに気付いてなんか恥ずかしかった。着替えずに阪神電車で九条に行ってシネ・ヌーヴォで『NOBODY KNOWS チャーリー・バワーズ』を見る。トークでも言ってたけれど、発明品を見ているような素晴らしさがあって、単純に「万物の為る木」とか思いついたもの勝ちというか。機械と動物とスチップモーションアニメが妙に融合していて独特の世界が構築されている。

もう1本『アイス・ロード』を見ようと思ったがやめておいて家に帰ることにする。吐きだめビデオさんの即売会で買ったVHSを消化していく。見たのは『ブライアンの悪夢』、『恐怖の48時間』、『レイン・キラー』で、寝たのは3時過ぎだった。